酉の市とは?熊手の縁起物としての意味と飾り方

11月の酉の日に開かれるお祭り「酉の市(とりのいち)」
会場にはたくさんの「熊手(くまで)」が並び、福やお金、幸運をかき集める縁起物として多くの人が買い求めます。
熊手には小判や七福神など、いろいろな飾りがつけられていて、飾ることで商売繁盛や家のしあわせを願うことができます。
そこで今回、酉の市の意味や熊手の飾り方などご案内いたします。
酉の市とは
酉の市は、11月の酉の日(十二支の「酉」にあたる日)に行われる開運招福・商売繁盛を祈る祭りです。
東京・浅草の鷲神社(おおとりじんじゃ)が発祥地とも言われており、全国の鷲神社や大鳥神社などで開かれています。
江戸時代から続く伝統行事で、特に関東地方で盛んです。
※ 酉の市の発祥地については、他にも諸説があると言われております。
開催時期
11月の酉の日に行われます。
酉の日は12日に1度巡ってくるため、年によって一の酉・二の酉・三の酉と複数回開催されます。
三の酉まである年は「火事が多い」ともいわれ、火の用心がよく唱えられます。
※ 2025年は一の酉が11月12日(水曜日)、二の酉が11月24日(月曜日)、三の酉は該当無しになります。
熊手が縁起物になった意味

熊手(くまで)は、本来は落ち葉や穀物をかき集める農具でしたが、江戸時代の庶民の暮らしの中で「福をかき集める」「運を取り込む」といった発想から、縁起物として発展しました。
現在では、商売繁盛・開運招福・家内安全の象徴とされています。
熊手に込められた意味
「福をかき込む」 … 金運や幸運を集める。
「運を逃さない」 … 熊手の爪でしっかりと掴む。
「邪気を払う」 … 熊手の形が魔を祓う武具にも通じる。
年々大きな熊手を持つ … 事業や運気が拡大している証。
熊手の飾りと意味
熊手には豪華な装飾が施され、それぞれに吉祥の象徴があります。
| 飾り | 意味 |
|---|---|
| 小判・大判 | 金運上昇、財を集める |
| 七福神 | 福徳円満、幸福を招く |
| 米俵 | 五穀豊穣、商売の基盤が安定する |
| 鶴・亀 | 長寿、繁栄 |
| 打ち出の小槌 | 富と幸運をもたらす |
| 宝船 | 多くの福を乗せてやってくる |
| おかめ(福女) | 笑顔・和やかさを招く |
| 松竹梅 | めでたさ、繁栄と不屈の生命力 |
| 恵比寿・大黒 | 商売繁盛・豊穣の神様 |
熊手の装飾は、お店や家庭の願いに合わせて選ぶのがよいとされています。
熊手の飾り方

① 飾る場所
家庭 … 神棚、床の間、玄関(福を招き入れる場所)
会社・店舗 … 入口やレジ付近(お金の流れや人の流れを意識)
※ いずれも人の頭より高い位置に飾りましょう。
② 飾る向き
南向きまたは東向きが吉とされる。
神棚に飾る場合は、伊勢神宮のお札より下に置くのが作法です。
③ 飾る時期と扱い
買ったその年からすぐに飾る(酉の市が11月なので、年末年始の福を招き入れる準備になる)。
1年間飾ったら翌年の酉の市に返す → 神社でお焚き上げして感謝を伝える。
新しい熊手は前年より少し大きいものを選ぶと「年々運が大きくなる」とされる。
④ 購入時の作法
値切り交渉は縁起の一部。最後に「手締め(一本締め・三本締め)」をして受け渡しされる。
景気よくやりとりすることが、福を呼び込むと考えられている。
まとめ
熊手は「福をかき集める」縁起物で、金運・商売繁盛・家内安全を願う象徴。
飾りには七福神や小判など、それぞれに吉祥の意味が込められている。
飾る場所は玄関や神棚、向きは南または東。
毎年買い替え、古い熊手は神社に返してお焚き上げしてもらうのが習わし。

